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専業トレーダー DaTsU

目先の動きに惑わされる

最近は米国株も大荒れの中で日本株も大きく動くことが多くなっています。
目先のディーリングの動きばかり見ていると本質的な部分、相場全体の大きな
流れを見落としてしまうことが多々あります。そういった愚を犯さないために
もいろいろな場面、いろいろな状況を想定して相場に臨むことが大切なのかも
しれません。


 天井値段、底値段、三ヵ年続くものとあり。このこと天井値段計りと思うべ
からず。底値段も三年続くなり。常の年にも有るならば、能く能く気を付くべ
し。
 
 天井や底値をつけるのには3年かかるといわれることがあります。天井をつ
けるまで3年上げ続け、底をつけるのにも3年下げ続ける、ということです。た
だ、3年間の上昇の中にも小さな天井や底といった周期があり、通常の一年の
間にも天井や底があるということに良く気をつけておいた方がいいのです。

 株価の周期が3年間の周期といってもその間にも小さな波動としての上げ下
げの周期があり、そういった上げ下げにも注意が必要ということです。右肩上
がりのトレンドとなっている株でも「上がりすぎ」「買われ過ぎ」の場面もあ
るわけで、出来れば「売られ過ぎ」「下げ過ぎ」の場面で右肩あがりの株を買
うのが効率がいいのでしょう。こういった時でも、良く株の動きを考えて押し
目買い、噴き値売りとうまく対処して行きたいものです。


 作の善悪、高下の本なり。其の年々、九州、上方、当地、近国、並びに古米
等多少の考え第一なり。三位の伝といえども高下を知る術にあらず、三位の節
に至って、何等のこと出来て、上ぐべきの節を知るの術なり。深く考うべきも
のなり。

 作柄の良し悪しが上げ下げの基本です。その年その年の九州や上方、当地や
近国さらに古米などの作柄をしっかりと調べることが大切なのです。三位の伝、
といっても相場の上げ下げがわかるわけではなく、どういうことが起きると上
がるのかとか節目、節目で自分がどういう行動を取ればいいのかを示唆するも
のです。よく考えておくべきです。

 米相場でも株式市場でもテクニカル分析ばかりではなく、ファンダメンタル
ズ分析も重要ということです。米相場の場合は作柄や天候などが変動要因にな
りますが、株式市場も個別銘柄の業績などを見ることも大切なのです。業績ま
でも織り込んだものがチャートとも考えられますが、業績の伴わない銘柄の上
昇力は業績好調な銘柄よりも鈍い、というようなこともあります。最近のよう
にM&A(企業の買収・合併)が話題になると、その会社の「株式価値」とい
うものが取りざたされるようになりました。これもまた、「作の善悪」と同じ
で、その会社=銘柄の価値を測ることも大切、ということです。


 凶作に米買うなということあり。但し、凶作故見越し高値に商い出て、その
上、地方他所の商人共思い入れ多く、そのほか、町在共に無用の米も買い取り、
札納旁々、作割よりも、七八九十月までに上げ詰まる、その上人気張り詰め夏
中までに持ち詰まる故、極意は下がるなり、心得べし。

 凶作に米買うなということがあります。凶作だからと高いところまで買い上
がり、その上に地方など他のところから入り込んでいる商人も思い入れ多く、
実際の需要のあるなしにかかわらず思惑買いをして、人気先行となり、実際の
作柄や収穫高以上に相場が高くなり、実際に収穫が始まっても買いが止まらず、
7月8月はもとより9月10月まで上昇がとまらないようなことになります。そう
はいっても夏までに既に持ち高をいっぱいにしているところも多く、実際には
買いすぎているわけだから、下がるのはごく自然なことなのだと心得ておくべ
きです。

 先週の「豊年に米売るな」の反対のことばです。凶作だ凶作だと騒がれてい
るのだから、いろいろな要素から見ても「買われ過ぎ」ということになってい
るものです。相場のの常として上げ相場でも下げ相場でもほとんど必ずといっ
ていいほど、買われ過ぎ、売られ過ぎという場面に出くわします。日経平均の
動きを見ても2003年の春先に金融不安やソニーショックなどといって10,000円
はおろか8,000円を割り込む場面もありました。そういったときこそ「売られ
過ぎ」の場面であり、2000年の春には日経平均が「ITバブル」の影響で20,0
00円をつける場面がありました。それはそれで「買われ過ぎ」といったことな
のです。買われ過ぎや売られ過ぎ(ちょうど今週の月曜日も「売られ過ぎ」と
言う場面でしたが)のところで反対売買して儲けるのはいいのですが、少なく
とも、買われ過ぎのところで買ったり、売られ過ぎのところで売ったりという
ことだけは、避けたいものです。


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